ITジャーナリスト 林信行氏 INTERVIEW
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■これからのiPhone。そして林氏が感じるiPhoneの存在感
- このようなソーシャルメディアの組み合わせは、今後どのようになっていくのですか?
面白い事例として注目されているのが、『セカイカメラ』というアプリケーション。どうやら9月頃に登場しそうで、テレビなどでも紹介されているのでご存知の方もいるかもしれませんが、iPhoneのカメラ機能を使ったものです。どういうアプリかというと、カメラを通してみるとなんと注釈コメントが表示される。例えば、ここでは向こうを見ると「ゼンハイザーのヘッドホン」とか、逆の方を見ると「ケーキおいしかった」とか。空中に言葉がでるようなイメージですね。また、このカフェへ来て、「夜カフェって書いてあるけど、昼間もやっているのかなぁ」と書いておくと、次に来た人がコメントを読むことができて「普段、昼もやっているみたいよ」と会話できたりする。
- とても、面白そうなアプリですね。
あと、同時期に出てきそうなのが、『TwittAround』。これは、『Twitter』で書き込むときに、GPSで位置情報を埋め込んでおくと、iPhoneを通して見渡した時に『Twitter』が空中に浮遊して見えるんです。例えば、ここで私が「太陽電池を見て、面白かった」と書き込みをすると、こちら側を見たときには表示がでるけれども、逆を見たら出てこない。このカフェに着いたときなどに、キッチンのほうに「おいしかった」とかでたり。そういったアプリケーションも出てこようとしています。
- 立体的なコミュニケーションということになりますね。
『Near Tube』というのも、変わった見方ができるアプリケーションです。駅がどちらの方向にあるのか見れるというものです。今までも、地図で確認できたとは思いますが、iPhoneを通してみるという見方が面白いですよね。
- 他にも立体的なコミュニケーションアプリは登場するのですか?
ちょっと変わったものでは、『ARToolkit』というもの。これは、QRコードみたいなものをiPhone越しで見ると、そこにないはずの立体が見えるというアプリです。例えば、僕がここにQRコードを用意しておくとしますよね。そこで、このiPhoneの『ARToolkit』のアプリケーションを持っている人だけに、ライオンが浮かんで見える。ちなみに、向きもちゃんと変わります。そういたカタチで、iPhoneで身の回りの情報も詳しく分かるし、遠くの情報も分かる。iPhoneを持っていることで、世の中がどんどん繋がって行く感じが楽しいと思います。これが、iPhoneの新しい世界なんじゃないでしょうか。
- iPhoneを手にしたことでライフスタイルが変わった?
この中で、どれくらいいらっしゃいますか?半分くらいですね。実は、アメリカでは“the phone that has changed the phones forever.(電話というものを未来永劫変えてしまった電話)”という風に、言われています。実際、海外へ行くと、本当にそこらじゅうでiPhoneがありまして、銀行のATMに言っても「うちの銀行、iPhone対応しました」とか、iPhoneのアプリケーションの宣伝が街並にあったりとか、人々の暮らしに浸透しています。
- そんなにもiPhoneが浸透しているのですね。
タイのフリーマガジンの表紙も、iPhone。アメリカのニューヨーカーという雑誌はiPhoneで描かれたイラストを表紙にしていたり...。そういった動きがある一方で、アメリカのELLEというファッション雑誌がありますよね。あれも、iPhoneで読めるようになっていたり、ウォールストリートジャーナルというビジネス系雑誌やUSA Todayという新聞もiPhoneで読めます。テレビ番組も、iPhoneで観られる。とにかく、何でもかんでもiPhoneになってきています。
- 生活にも浸透しているのですか?
例えば、『LifeScan』という会社は、糖尿病向けの人のアプリケーションを出しています。「今日、あなたの血糖値は○○です」とか、「ケーキを食べましたね。そうしたら、インシュリンをどれくらい注射しましょう」とか。
- そんなアプリケーションもあるんですね。
『Tom Tom』という会社は、iPhone用のカーナビアプリケーションを出していますよ。
- 林さんが実感されていることで、他に何かございますか。
iPhone 3GSからアクセシビリティ機能がついて、ホームページとかを見ていても、ヘッドホンをつけていると読み上げてくれるようになりました。普通の携帯電話では、Webブラウジングしても目が見える人しかできないじゃないですか。でも、iPhone 3GSなら目の見えない人でも、Webブラウジングできてしまう。本当に人々の生活で、できないことをできるようにしてしまう…それが、iPhoneだと思います。
- 電子ブックも、注目されてきていますよね。
アメリカでは、『Scroll Motion』という会社が、50のメジャー雑誌…例えば、日本でも有名な『Esquire』なんて出ていますね。これは、アメリカだけの話じゃなくて、日本でも『COURRiER Japon』という雑誌があったり、産經新聞が無料で見られるようになっています。それから、今度電通さんが主要50誌ほどをiPhoneで読めるようにするそうです。
- 電子ブックで、他に動きはありますか?
いかにも本というものをそのままiPhoneで読めるようにするだけでなく、図鑑なども読めるようになっていまして、最近小学館さんが頑張っています。子ども向けの図鑑もいくつかiPhoneで見られるようになっていて、魚や昆虫、きのこ図鑑なども出てきました。
- おすすめの電子ブック系アプリはありますか?
最近面白いのが、『奥田政行の食材スーパーハンドブック』。これは主婦の方にぜひ買っていただきたい。起動すると、例えば「ピーマン」だったら、スーパーマーケットでピーマンを選ぶ時に、どこを見て選べば良いのかアドバイスが入っています。
- なるほど。最後に、ひと言お願いします。
ちょっと話が散漫になってしまいましたが、未来をも変えてしまったiPhone。これを手にしたみなさんは、普通の携帯電話…iPhoneを持っていない方からすると圧倒的なアドバンテージを持っています。ぜひ積極的に使って、ライフスタイルをどんどん変えていきましょう!
名前:林 信行
フリーランスITジャーナリスト、コンサルタント

GAP(Global Advanced Phone)研究会の発起人。先日のTGS2009では「iPhoneから見たゲームの未来」をテーマに講演 を行うなど、iPhone関連の講演や勉強会を精力的に行っている。著書に『iPhoneショック(日経BP刊)』、『アップルの法則(青春出版刊)』などがある。現在、日経BP社サイト内で「iPhoneショック2」なるコラムを連載中。
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